Originally posted in The GoMUTimes June 30, 2020
豊田合成は7月29日、次世代のワイヤレス給電であるマイクロ波給電の独自技術を持つOssia社(本社:米国ワシントン州)と共同開発契約を締結したと発表した。両社は車室内の快適性の向上や、スマートシティのインフラとしての活用などを視野に、マイクロ波給電を用いた製品開発を進めていく。
同社は事業環境の大きな変化に対応し、持続的な成長を実現するため、長年培ったコア技術と外部の知見の融合による新事業の創出や自動車領域でのCASE・MaaSに対応した新製品の開発に注力している。その一環として2014年からワイヤレス給電の技術開発を始め、2018年には車室内のLEDをワイヤレス(共振式)で点灯させる世界初の製品を実用化した。
Ossia社はマイクロ波を用いた非接触の電力供給による安全で快適な生活の創造を目指し、2008年に設立された。数m以上離れた複数の機器に同時に給電する世界初の技術(Cota)を開発し、その特許をグローバルに提供している。その独自技術は、世界最大の家電・電子技術の展示会「CES」で2019年のイノベーションアワードを受賞するなど世界的に高く評価されている。
同社はマイクロ波給電の応用拡大に向けた協業を円滑に進めるために、ベンチャー投資の専門組織(ベンチャー投資企画室)を活用して2019年9月にOssia社に出資した。今回、両社は共同開発契約によりパートナーシップを更に深化させ、オープンイノベーションを加速させていく。