Originally posted in Nikkei on July 29, 2020
豊田合成は29日、ワイヤレス給電技術を米スタートアップのオシア社と共同開発すると発表した。従来の技術では60センチメートル先の機器までしか給電ができないが、オシア社の技術を用いることで最大で10メートルほど先の機器まで電力を送れるという。
豊田合成が試作中のワイヤレス給電用の送電アンテナ。米スタートアップ、オシア社の技術が使われている
自動運転などのCASEで自動車内のセンサーや通信機器向けの給電はニーズがさらに高まっている。配線が不要になることで車両デザインの自由度も広がるという。スマート都市のインフラでも2025年ごろの実用化を目指す。
豊田合成は19年にオシア社に出資して既に同社の技術を用いた送電アンテナを試作するなど共同開発を進めている。豊田合成は出資額を明らかにしていないが、提携を深めるためにこのほど共同開発契約を結んだ。
豊田合成は14年からワイヤレス給電の技術開発を始め、18年には車内用発光ダイオード(LED)機器に技術を搭載した。